「どうやって英語を習得したんですか?」③

過去のこの記事の続きになります:
「どうやって英語を習得したんですか?」①
「どうやって英語を習得したんですか?」②

英語力ほぼ0の状態で、日本人0のアメリカ現地校に入った私は、父に言いたいことを英語にしてもらった「お守り」を携帯し、周りの子たちの食べ物とか持ち物とかをマネしながら徐々にアメリカ文化に入り込むことで英語を少しずつ吸収していきました。

私が次にマネしたことは「リアクション」です。

YesかNoの手持ちリアクションしか私にはありませんでしたが、周りの子たちはCool!とReally?ってしょっちゅう言っていることに気付きました。意味はわざわざ調べなくても、なんとなく声の感じとか状況から「いいじゃん!」「うそでしょ?」みたいな感じだろうなと理解できていました。

そもそも音だけで聞き取っていたので、スペルが分からなくて調べられなかったのですが、私もドキドキしながら早速マネしてCoolとReallyを使い始めたのですが、あまりに調子に乗って乱用し過ぎて、ESL(ESOL)の先生に「それはしつこい、やりすぎ」と注意されて恥ずかしい思いもしたりしました。今思えばESLは、友達や他の教科の先生たちが「外国人だから」とスルーするようなことも、細かく指摘・注意してくれて、その後大きな恥をかかないように育ててくれていたんだなと気付きます。

ニュージーランドにもNZスラングと呼ばれるような独特のリアクションがいくつか存在します。Far out, Ta, Sweet asなんて耳にしたことありますか?

そしてリアクションのバリエーションがある程度増えたら、今度は「フレーズ丸ごと」マネするようになりました。

たとえば “What are you having for lunch?” (今日のランチなに?)とか、“Can I have a ride home?” (家まで乗せて行ってもらっていい?)とかを周りの子が使っているのを聞いて、文法とか正確な訳は知らないけれど、なんとなくで使い始めて、相手の反応を見て思ってた意味で合ってるっぽいぞと感じて、そしてそれを自分のモノにしていきました。

そして周りのネイティブたちのコピーをする中で、”What does it mean?”というフレーズに出会いました。

授業で誰かがこう言っているのを耳にして、それを発すると先生や周りの人が詳しく説明してくれるというパターンを知り、分からない単語を見たり聞いたりしたときに “What does it mean?” と言うと、周りと簡単に会話が始められることを学びました。これも乱用するようになったフレーズのひとつです。なぜならこれだと私にもコミュニケーションが取れるっていうことを知ってしまったので!

それからは通学路などで目にする看板で知らない単語やフレーズなどがあるとメモを取り”What does it mean?”のネタ帳を作り始めました。すぐに分からなくても支障はないけど、会話のネタとしてストックをしていました。

こんなことをコツコツ続けているうちに、丸ごとマネしていたフレーズにちょっとアレンジを加えるようになったり、途中でaとtheという冠詞の存在や複数形の存在に気付いてしまって壁にぶち当たったりもしました。

今でも覚えているのが “What are you gonna be for Halloween?” (ハロウィーンには何の仮装するの?)と10月に入ってほぼ毎日聞かれるようになった時に、”Witch”(魔女)と答えるたびに、”A witch! Cool!”と、毎回WitchにAを付けて返されたことです。「なるほど、こういうときが a を付けるときなのか!」と、やりとりの内容とは全く関係ない部分に感動していました。

このハロウィン関連のやりとりは、学校が9月に始まった1ヶ月ちょっと後のことでした。

そしてこの経験をきっかけに「周りの友達に私の英語で変なところがあったら直してほしい」と思い始めました。あとは、もっと私のことを一緒にいてくれる友達に知ってほしいという欲が出てき始めた頃でもありました。

そんな私がどうしたらいいだろうと考えて思いついたのが、日本の「交換日記」文化でした。(交換日記って今の子にも通じますか?!)

次回に続く

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3ヶ月留学お疲れさまでした!

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